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「バブルの三文字」   

最初に今日発行のメールマガジン(No.308)の訂正.
【TEXT of the day】の文章1行目の終わりに「竹島問題」
と書いてしまった.
大変失礼しました.今朝会社に行く電車の中ではっと気が
ついた時は後の祭り.これはもちろん日韓の問題で,ここに
書くべきだった日中間の懸案は,「尖閣諸島」問題.

そんな悔いをかみしめながら着いた会社で日経金融
新聞を読むと,「ポジション」というコラムの書き出しは次の
ようだった.

 「資産価格バブルと金融政策」---14日に公表した4月の
 ECB月報の特集記事はバブルの三文字を正面から扱った.

この「バブルの三文字」だが,ECBは欧州中央銀行.その
月報は日本語ではないので,「三文字」はおかしいはず.

かりに上の記事が翻訳だったら,「三文字」で良いと思う.
別宮貞徳氏の本を読んでいると,翻訳はある言語を別の
言語で表現するので,英語のシャレや言葉遊びも意味を
汲んだ日本語に直さなければならない,と何度も書いて
いる.苦し紛れにカッコ書きで原文を見せたりは決して
できない,というのが別宮氏の気概だ.

しかし今回の場合,読者は「ECB月報」が英語かドイツ語
で書いてあるというイメージを持っている.ビジュアルな
表現を狙った記者のイメージ戦略は,とんだミスマッチで
あったわけだ.

最後に,ここで引用されている特集の原題は
 "Asset price bubbles and monetary policy".

”speech bubble” というとマンガの「吹き出し」で,
中に台詞が書いてあるいろんな形の枠のこと.
特に台詞が「つぶやき」のような場合には,それを言う
人物と台詞の間が小さなシャボン玉のような丸で
つながっていて,たしかに bubble の感じがする.

by t-globe | 2005-04-18 23:49 | メールマガジン&英語

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