現代のバイブル   

荒川静香選手の金メダルを伝える,アメリカのスポーツ誌
Sports Illustrated のウェブサイト SI.com で見た記事の
タイトルは, "Slip sliding away".

これは記事の前半に出ている荒川のことではなく,後半の
アメリカ代表,コーエン選手(銀メダル)に関する部分を
表したタイトル.転倒して金メダルが逃げてしまったというわけ.

記事の内容はともかく,目についたのはこの見出し.
歌手のポール・サイモンのヒット曲のタイトルなのだ.

彼の作る歌自体はもちろんのこと,曲名も寡作なだけに徹底的に
練られている.そのせいか,こういう見出しに頻繁に登場する.

例えば "Still crazy after all these years".
これは本当に大好きな名曲だが,例えば企業内部で有名な
内紛があり,さんざんもめた揚げ句一応の結末を見た.
そしてもうほとぼりが冷めたと思われたころ,実はまだいろいろ
問題があるのだ,といった記事で "still crazy after ...",
あるいは crazy が何か別の単語に置き換えられているのを
何度も見たことがある.

それよりさらに多いのが,"50 ways to leave your lover".
これなどは記事に止まらず,ネット通販の商品のキャッチコピー
にもたくさん出てくる.ためしに Google で "50 ways to" と
クオーテーションで挟んで検索してみると

 50 ways to use your noodle (何だこれ?)
 50 ways to kill Bin Laden(まだ生きているじゃないか!)
 50 ways to watch DVDs (1枚で50回おいしいの?)

と,続々と出てくる.

英語を読む時に,聖書の引用を知らずに読んでもわからないと
いろんなところに書いてある.そのとおりだと思うが,新たな
引用元はやはり時代とともに増えているようだ.ポール・サイモン
のようにもう40年近くも影響力を持ち続ける存在は,すでに
音楽の範囲を超えた現代のバイブルになりつつあるのだろう.
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by t-globe | 2006-02-26 01:45 | メールマガジン&英語

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